【ダイソー・セリア】100均エプロンが教えてくれた料理と生活の楽しさ – 枚110円からの変化

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100均エプロンが教えてくれた料理と生活の楽しさ - 一枚110円からの変化
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きっかけは引っ越しと新生活への不安

結婚して初めての新居に引っ越した時、私は料理に対してかなりのコンプレックスを抱えていた。実家暮らしが長く、母任せだった家事を一から覚えなければならない状況で、特に料理は最も苦手意識の強い分野だった。夫は「一緒に覚えていこう」と優しく言ってくれたが、内心では「ちゃんとした妻になれるだろうか」という不安でいっぱいだった。

新居の準備で様々な生活用品を揃える必要があったが、限られた予算の中で優先順位をつけるのは至難の業だった。エプロンも必要なアイテムの一つだったが、「料理ができない私がエプロンなんて恥ずかしい」という気持ちと、「それなりに見えるものを買わなければ」というプレッシャーの間で揺れていた。

百貨店で見たおしゃれなエプロンは3,000円以上もして、新婚生活の家計には痛い出費だった。「でも安物を買って夫にがっかりされたら…」と悩んでいた時、100均のエプロンの存在を知った。最初は「所詮100円だし、期待しすぎないように」という気持ちだったが、この軽い気持ちでの購入が、私の料理人生を大きく変えることになった。

初代エプロンとの出会い – セリアの無地エプロン

初めて訪れたセリアのエプロンコーナーで、私は驚いた。想像していたチープな見た目ではなく、シンプルで清潔感のあるエプロンが数種類並んでいた。中でも目を引いたのは、白地にグレーのラインが入ったシンプルなデザインのもの。材質も思ったより厚みがあり、縫製もしっかりしていた。

「これで本当に110円?」と疑いながらも購入し、家で着用してみた。サイズは標準的で、身長158cmの私にはちょうど良いフィット感だった。首と腰の紐も調整しやすく、長時間つけていても苦痛ではなかった。何より、鏡に映る自分が「料理をする人」らしく見えることに軽い興奮を覚えた。

初めてそのエプロンを着用して作った料理は、簡単なカレーライスだった。玉ねぎを切る時に涙が出て、油がはねてエプロンに小さなシミがついた。「汚してしまった」という焦りと同時に、「これが料理をするということなんだ」という妙な達成感があった。安価なエプロンだからこそ、汚れを気にせず思い切って料理に集中できたのかもしれない。

料理への苦手意識の変化

エプロンを身につけることで、不思議と料理に対する姿勢が変わった。これは今思い返しても興味深い心理的変化だった。

「形から入る」効果の実感 エプロンをつけると、自然と背筋が伸び、「さあ、料理をしよう」という気持ちになった。これまで部屋着のまま嫌々キッチンに立っていた自分とは明らかに違っていた。たった一枚の布切れが、こんなにもマインドセットを変えるものかと驚いた。

汚れへの心配の軽減 服に油がはねることを気にして遠慮がちに料理していた以前とは違い、エプロンがあることで積極的に調理に取り組めるようになった。炒め物や揚げ物も怖がらずにチャレンジできるようになったのは大きな進歩だった。

夫の反応の変化 エプロン姿を見た夫が「なんか本格的だね」と嬉しそうに言ってくれた。その一言で、「料理を頑張っている妻」として認められたような気がして、さらにやる気が出た。見た目の変化が周囲の評価も変えるということを実感した瞬間だった。

使用感の詳細と改良点の発見

初代エプロンを1ヶ月ほど使用する中で、良い点と改善したい点が明確になってきた。

優れていた点

  • 軽量で着用感が良い
  • 洗濯しても色落ちやほつれがない
  • シンプルなデザインで飽きが来ない
  • ポケットが深く、スマートフォンやレシピメモが入る

改善したい点

  • 襟部分がないため、上半身の保護範囲が狭い
  • 紐が細く、長時間使用すると首が痛くなる
  • 白ベースのため、汚れが目立ちやすい
  • 丈がやや短く、パンツの裾まで保護できない

これらの気づきから、2代目エプロン選びの基準ができあがった。100均エプロンでも、実際に使ってみることで多くの発見があることに驚いた。

2代目 – ダイソーの胸当て付きエプロン

1代目の経験を踏まえ、今度はダイソーで胸当て付きのエプロンを購入した。濃いネイビー色で、胸元から膝下までしっかりカバーできるデザイン。ポケットも2つあり、機能性を重視した選択だった。

使ってみると、保護範囲の広さは期待通りだった。トマトソースを作る時にはねたソースも、胸当て部分でしっかりガードできた。ネイビー色は汚れが目立ちにくく、「汚すのが怖い」というストレスから解放された。

しかし、新たな問題も発見した。胸当て部分があることで、夏場は思ったより暑く感じた。また、首にかける紐の長さが調整しにくく、前かがみになった時に首への負担が気になった。

それでも、本格的に料理をしている感覚は1代目以上で、「エプロンの種類によってこんなに使用感が違うものなのか」という新たな発見があった。煮込み料理や本格的な炒め物など、より複雑な料理にチャレンジする意欲も湧いてきた。

エプロン選びの楽しさとコレクション化

2代目エプロンの使用で自信がついた私は、「用途別にエプロンを使い分けてみよう」という新しいアイデアを思いついた。プロの料理人が複数の包丁を使い分けるように、エプロンも用途別に選べばより効率的で楽しい料理ができるのではないかと考えた。

お菓子作り用 キャンドゥで見つけた可愛いパステルピンクのエプロン。丈が短めで動きやすく、粉物を扱うお菓子作りにぴったり。見た目も可愛らしく、お菓子作りのテンションを上げてくれる。

本格料理用 セリアの黒いエプロンで、業務用のような重厚感がある。油を多用する料理や、長時間の煮込み料理の際に使用。汚れが全く目立たず、「何でもかかってこい」という気持ちで料理に臨める。

軽食・普段使い用 ダイソーのチェック柄エプロン。カジュアルなデザインで、朝食作りや簡単な調理の際に重宝。洗濯頻度が高いため、気兼ねなく使える110円というコスパが魅力。

家族との思い出作り

エプロンを複数持つようになると、家族での料理時間がより楽しくなった。

夫との共同調理 夫も料理に参加することが多くなり、お揃いのエプロンを購入した。セリアでペアルックのようなデザインを見つけた時は、まるで宝物を発見したような嬉しさだった。休日の朝食作りが、二人の大切な時間となった。

子どもの誕生と親子エプロン 長女が生まれ、離乳食作りが始まった頃、子ども用の小さなエプロンを発見した。将来娘と一緒に料理をする日を夢見て購入したそのエプロンは、今でも大切に保管している。

来客時の演出効果 友人が遊びに来た時、エプロン姿で手料理を振る舞うと「すっかり主婦らしくなったね」と褒められることが増えた。見た目の効果も含めて、エプロンの威力を実感した。

洗濯とメンテナンスの発見

複数のエプロンをローテーションで使うようになり、洗濯やメンテナンスについても多くのことを学んだ。

洗濯での耐久性 100均エプロンの洗濯耐性は思った以上に高かった。半年間、週3回程度の洗濯を続けても、色褪せや生地の傷みはほとんど見られなかった。特に、濃い色のエプロンは新品同様の状態を保っていた。

汚れ落ちの検証 料理中についた様々な汚れで、素材別の汚れ落ち具合を比較することができた。油汚れには化学繊維系が、自然な汚れには綿系の素材が適していることを発見。意図しない実験だったが、実用的な知識が身についた。

アイロンがけの必要性 最初はエプロンにアイロンをかけるなんて考えもしなかったが、きちんとプレスされたエプロンを着用すると、料理への姿勢も自然と丁寧になることに気づいた。100均エプロンでも、手入れ次第で高級品のような仕上がりになることを実感した。

季節とエプロンの関係性

1年を通してエプロンを使い続ける中で、季節との関係性も見えてきた。

春・夏用の軽量エプロン 暖かくなるにつれて、薄手の生地で通気性の良いエプロンが恋しくなった。ダイソーで見つけたリネン調の素材は、見た目も涼しげで夏場の料理が苦痛でなくなった。明るい色合いも、季節感を演出してくれた。

秋・冬用の温かみのあるエプロン 寒くなると、厚手の生地や温かみのある色合いのエプロンが欲しくなった。セリアの起毛素材のエプロンは、着用しているだけで温かく、長時間のキッチン作業も苦にならなかった。

季節行事との連動 クリスマスには赤いエプロン、お正月には和風デザインのエプロンなど、季節の行事に合わせて選ぶ楽しみも発見した。家族も「今日は特別な料理かな?」と期待してくれるようになった。

意外な活用法の発見

エプロンの用途は料理だけではないことを、使い続ける中で発見した。

掃除・洗濯時の活用 大掃除の際、汚れを気にせず作業できるエプロンの有用性を実感した。特に水回りの掃除では、服を濡らすことなく効率的に作業できた。「掃除用エプロン」として、古くなった料理用エプロンの再活用も始めた。

ガーデニング時の使用 ベランダでプランター菜園を始めた際、土で服を汚すのを防ぐためにエプロンが大活躍した。ポケットに種や小さなハサミを入れられるのも便利だった。

DIY・手芸での保護 休日に簡単な家具の組み立てや、裁縫をする際にも着用するようになった。作業着のような感覚で、集中して取り組むことができた。

100均エプロンの限界と高級品との比較

2年ほど100均エプロンを愛用した後、友人からプレゼントされた3,000円のエプロンを使用する機会があった。この比較体験は、100均エプロンの価値を客観視する良い機会となった。

高級エプロンの優れた点

  • 生地の質感や縫製の精密さ
  • デザインの洗練度
  • 長時間使用しても疲れない設計
  • 洗濯後の形状保持力

100均エプロンの優位性

  • 気兼ねなく汚せる心理的余裕
  • 複数購入できるコストパフォーマンス
  • 用途別使い分けの自由度
  • 失敗を恐れない実験的使用

結論として、どちらにもそれぞれの価値があり、使用者のライフスタイルや価値観によって最適解は変わることを理解した。私の場合、100均エプロンが持つ「気軽さ」と「多様性」が、料理への取り組み方を根本的に変えてくれたのは間違いなかった。

エプロンがもたらした料理スキルの向上

エプロンを使い始めてから2年が経った頃、自分の料理スキルが格段に向上していることに気づいた。これは単なる経験の蓄積だけでなく、エプロンがもたらした心理的効果も大きく関わっていると感じている。

挑戦的な料理への意欲 エプロンを着用することで「失敗を恐れない」マインドが育った。汚れを気にせず、油を多用する中華料理や、手間のかかるフランス料理にもチャレンジするようになった。結果として、レパートリーが大幅に拡大した。

丁寧な作業への意識変化 エプロン姿になると自然と「料理人モード」に切り替わり、手抜きをしようという気持ちが起きにくくなった。野菜の切り方、火加減の調整、盛り付けまで、すべての工程により集中できるようになった。

時短テクニックの習得 複数のエプロンを使い分けることで、効率的な調理手順を意識するようになった。「この料理にはこのエプロン」という選択自体が、その料理に最適な段取りを考えるきっかけとなった。

家族関係への影響

エプロンを通じた料理の変化は、家族関係にも大きな影響を与えた。

夫との関係改善 手作り料理の頻度と質が向上したことで、夫からの感謝の言葉が増えた。「今日も美味しかった」「エプロン姿が素敵だね」といった何気ない言葉が、夫婦関係をより良い方向に導いてくれた。

子どもとの料理体験 長女が3歳になった頃、お揃いの子供用エプロンを購入し、一緒に簡単な料理を作るようになった。クッキー作りやおにぎり作りなど、親子の貴重なコミュニケーション時間となっている。

来客時の自信 友人や親戚が来訪した際、エプロン姿で手料理を振る舞うことに自信を持てるようになった。「素敵な奥さんになったね」と褒められることが増え、自己肯定感の向上につながった。

近所のコミュニティとの繋がり

100均エプロンをきっかけに、思わぬコミュニティとの繋がりも生まれた。

ご近所さんとの情報交換 近所のスーパーで100均エプロンを着用している他の主婦の方と出会い、「そのエプロン可愛いですね、どちらで?」という会話から始まって、料理のレシピ交換や育児の相談まで発展した関係がいくつか生まれた。

料理教室への参加 地域の公民館で開催される料理教室に参加する際、100均エプロンを着用していることで「気取らない人」という印象を与えることができ、自然と輪に溶け込むことができた。

ママ友との絆深化 子どもの幼稚園のママ友たちと料理の話をする中で、お互いの100均エプロンコレクションを見せ合うことが趣味の一つになった。情報交換から始まり、一緒に100均巡りをすることもある。

3年目以降の変化と成長

100均エプロンとの付き合いが3年を超えた頃、自分自身の大きな変化に気づいた。

料理への価値観の変化 最初は「やらなければならない家事」だった料理が、「創造的で楽しい活動」に変わっていた。新しいレシピへの挑戦や、オリジナル料理の開発など、積極的な姿勢で取り組むようになった。

生活全般への影響 料理に対する前向きな姿勢は、他の家事や仕事にも波及した。掃除や洗濯も「きちんとやろう」という意識が強くなり、全体的な生活の質が向上した。

自信の獲得 「100均エプロンでもこんなに変われる」という体験は、大きな自信となった。「高いものを買わなくても、工夫と努力次第で十分に目標を達成できる」という考え方が身についた。

現在の100均エプロンコレクション

現在、我が家には10枚以上の100均エプロンがある。それぞれに思い出があり、用途も明確に分かれている。

殿堂入りエプロン 最も愛用しているのは、2代目として購入したダイソーのネイビーエプロン。3年以上使用しているが、まだまだ現役。洗濯による多少の色褪せも、むしろ愛着を深めている。

季節限定エプロン クリスマス、ハロウィン、お正月など、年に数回しか使わないが大切にしている季節物たち。使用頻度は低くても、その時期になると必ず登場し、家族に季節感を演出してくれる。

次世代エプロン 長女用の子供エプロンも充実してきた。成長に合わせて買い替えが必要だが、100均なので経済的負担が少ない。将来、娘が料理好きになってくれることを期待している。

まとめ – 110円が変えた私の人生

振り返ってみると、最初の100均エプロン購入は本当に些細なきっかけだった。しかし、その一枚のエプロンが私の料理に対する姿勢を変え、家族関係を改善し、自信を与えてくれた。

100均エプロンの最大の価値は、「気軽に始められること」と「失敗を恐れずに済むこと」だった。高価なエプロンだったら、汚すことを恐れて思い切った料理ができなかったかもしれない。110円という価格だからこそ

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